2008年5月27日火曜日

『我思う、ゆえに、Perfume有り』 その1




『我思う、ゆえに、Perfume有り』 その1

〈緒言〉
"Perfume"
草行露宿の旅に似た年月を歩き続けてきた  
そして、もう終わりだと思っていた景色が
あるときずうっと向こうまで広がっていたことに気付く
その嬉しさは如何ばかりであろう
彼女達が勝ち取った帰趨の先・・・

春を信じて長き冬を耐えた彼女達は、私たちに夢が叶う瞬間を見せつけた。
PerfumeがPerfumeになった瞬間
私はなぜ魅了され そこでなにを見たか・・・
そして彼女達は今、何を思い何処まで行くのか?

"Perfume"
それだけではないなにか
それに近づきたい
それを知る手がかりとは

運命の変転を辿りながら素直に分析してみる、用意された材料は少ないが
耳をすまして、あ~ちゃん、かしゆか、のっち、の心の声を聞き取りたい。
ただし、晴眼でものを見ることは出来ないだろう、
なぜなら何時間彼女たちと(頭の中で)つながっていても飽きることのない
呆れるほどの嗜好の偏りは否定できないからだ。
では「たわごと」なのか?いやそうでもない。
たとえ弁証法に依拠しても、純粋直観に依拠しても、還元に依拠しても、
「表象《心象》」から逃れられない思考は、同じ決着を導き出すからだ。

〈輝きに至る詳説〉
ぱふゅーむは水面下から這い上がり地上戦に持ち込む明確な目標(夢)があった。
メモリー・・・
2002.8.28 「彼氏募集中」ブロマイド〈3種)ファミリーマートでダウンロード
2002.12.14 広島アルパークイベント、支那ちゃんのバックダンサー、トナカイ衣装
2002.12.22 のっち中尾彬と共演?BSフジA1-Prj アイドル30人決勝戦、のっちグランプリ
2003.1.8 ミスタードーナッツCM撮影
2003.4 上京(中3) BEE-HIVE入寮
2003.5.3 BEE-HIVEイベント
ぱふゅ~む日記より
※BEE-HIVEカメラ(2003.4.28~2005.11.18)

1stアプロ-チ
テクノとハウス色をもつコンポーザー中田ヤスタカ氏(当時22歳)に白羽の矢
2003.7.30 本人猛反対の中「Perfume」と改名
アミューズはPerfumeを全国デビューさせる。
中田氏のキュートなエレクトロポップのセンスは証明されていたものの
その道のりは険しくまわりの反応は実質インディーズの範疇でしかなかった。
(レーベルであったTSUTAYA主要店舗(通販あり)、広島新星堂のみ販売)
ハロプロを模したBEE-HIVEの一ユニットとしてのスタート二番煎じ的戦略の甘さもあり
功を奏すには至らなかった。
4年後のポリリズムリリースまで苦労とあせりそして苛立ちの試練がはじまる。
14歳~の彼女たちはそれに負けない熱意と信念そして結束があった。
それでも時に絶望へのカウントダウンを予感し震える3人がいたにちがいない。
「やるべきことをやるのに精一杯、辛くは無かったし楽しかった」こう答える。
そして「あんたらいつでも崖っぷちなんよ」「もっと頑張りんしゃい!」
肉親の叱咤激励・・・今となってやっと内実を面白おかしく語る。
2004.9.8「ビタミンドロップ」発売以降1年近くリリースはない、地味な活動を細々とこなす焦燥の日々。
アミューズ放置時代(笑)この頃MG石井さんからもっさんにシフト。
「おちぶれていた」「もうだめなのかな」←あ~ちゃん
幸い身近なスタッフたちは彼女達の可能性を信じていた。
3人のバランスの妙は無類である故に彼女たちを知る者ほど手放す事は出来なかった。

2005.8.?  「ジューシーフレグランス」幻に帰すorz(涙)
2005.8.29 「アキハバラブ」(ぱふゅーむ×DJ momo-i) プロモあり

広島アクターズスクール時代地元で支えたファン、
後にさくら(スタッフ)と発覚したケースも少なくないが古参といわれる
初期を支えたファンたちサンストやピューロランドに週末出向いたコアなファンたち、
だがそれは安定核種に過ぎず核反応を起こすには余りにも非力であった。
現実には初期3枚でチャートに記録される最高位がモノクロームエフェクトの
117位1018枚を数えるにとどまる。
それでも精神的支えとして大きく貢献したのは確かだと思える。
そして彼女たちは感謝を持って今でもしっかり受け止めているはずである。

2005.9.21メジャーデビューすこしばかりの光明が射す。
2ndアプローチの妙は先見性があったと認めざるを得ない。
スタッフ陣営が迷走の末、「近未来」をテーマにガーリーテクノポップユニットを打ち出す。
中田ヤスタカ色が明確になった瞬間でもあった。
惹句・・近未来テクノポップアイドルユニット
完成度を誇る楽曲と彼女たちのダンスパフォーマンスは安直にジャンル分けカテゴライズされない
音楽空間に幻想的な表象を喚びおこす奇跡を垣間見せた。
それは核融合に似て、予想をはるかに越える次元転換を予感させるものであった。

ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。(方丈記)

2007.2.14 「ファン・サーヴィス[sweet]」(チョコレイト・ディスコ)
2007.3.27 J-WAVE"OH!-MY RADIO "カエラちゃんがチョコレイト・ディスコのときめきを語る。
木村カエラのセンスがビッグネームの喧伝に変容し連鎖反応が始まる。
山(NHK/ビッグメディア)が動く・・・
2007.7.1 ACリサイクルキャンペーンCM出演「ポリリズム」
2007.9.「ポリリズム」発売
CD化にあたりコンポーザー否、クリエイター中田ヤスタカ氏に難解なループ部
カット要請あるも強行に推し完成形に拘りをみせる。
それは後に元メガデスの速弾き名手マーティ・フリードマン他を唸らせ、硬直したPOPシーンに
重く大きな一石を投じることとなる。

Perfumeの支持層の広がりはクロニクルとして周知させたネットサービスの効力であり
ネット環境の浸透拡大がブレイクに至ったインフラそのもだと言える。
映像は異なる受容の仕方を認めない功罪がありつつも、それゆえに黎明期から現在までを
タイムマシンの様に縦横に駆け抜ける素材の豊富さは、戻れない過去の郷愁と
現在の成長に至る疑似体験を約束した。
それは魅了される加速度を与え一種のカウンターカルチャーでありジャンル分けの
意識などそもそもないPerfumeをメーンストリームに躍り出させる。

8年間堰き止められ溢れんばかりの湖水の水圧によって決壊したブレイクの苛烈さは
応報感情をシステマティックに代行した結果と表現すべきかもしれない。
マイナー時代が長かったからこそ人の心を動かす何かがあった・・・。
いいかえれば8年間はPerfumeのブレイクに必要なものだったのかもしれない。

桧舞台にポイッと放り込まれたPerfume
実力はとうに備わっていた
3人の真価が発揮される
核反応は臨界点に達する。
2007.8.11 SUMMER SONIC 07 大阪
Perfumeは衆目するロック野郎の脳天にスレッジハンマーを振り下ろし
ミュージックシーンに新たな胎動を響かせた。

奇跡に繋がるいくつもの決断。
アミューズやNHKを動かした最大の理由は、彼女達の資質に他ならない。
時代の隠れた水脈だったPerfume、枯渇した時代に隠れた水脈を掘り当てたのは私たち。

〈地球はまわる〉
私たち(自己)が彼女達に求めているものは何なのだろう?

宇宙とは「私たちとは何か」という問いと直結する思索の舞台であるのであれば
Perfumeとは「私とは何か」という自己の内観であり省察が舞台となる。
なぜブレイクしたのか本人たちの思いも及ばない理由がきっとそこにある
メタ認知度の低い小生としてはヒューリスティックな観念論として述べる。

思索の精神的拠点
一途でピュアな彼女達を知る、が眩しい
しだいに初恋に似た切なささえ想起させる
不可思議な魔力に囚われる・・・
天の妖精が間違って地上に降りてきた、
いつかは天に還る。
そんな存在がPerfumeである。

Perfumeが魅せるクオリアは繊細さと大胆さが織り上げた、
タペストリーに他ならない。
見る人を自ずと幸せにする輝く恩寵の数々で
魅了し翻弄する。 
そして誤解を含んだ一方的な解釈や観念的誤解
そのような自信満々の『誤解』によって、結果的に
Perfumeの内実に蓋然的な解釈の仕方を創造し得た
わが身にたどりつく。
そう、視点はいくつあってもいい。

音楽シーンを広く語るとき玉石混淆を前提に評論することは間違いである。
それぞれに魅力は備わっているはずなのだ、ではなぜにPerfumeなのか?
おそらく、
「計算のない純粋なものを与えられたとき人は知らず知らず純粋なものを返そうとする。」
この意味するところがブレイクの隠れた源泉である。

時に音楽シーンにおいて今まで、だれも経験していなかったような鮮烈なものを感じたとき
われわれに無限の可能性と感動が与えられる。
それは現前の事象以上に人々の人生に影響を及ぼしてゆく。

自然に涙がこぼれる、このこみ上げる思いは何なんだ・・・?
そして返したくなる、もうひとつの思い。
それは無償の愛と呼べるものかもしれない。

私たち世代のメンタリティーは"引き返せないほどの距離"に切なさ、儚さが実感を伴う
それは失われた「自分」の「故郷」や「根拠」をいま一度捜そうという行為と直結する。

自分は何者でもない
"あたる"ってやつ知ってるか?
たぶん、誰も知らないだろう。知らなくていい・・・
自身を内側から壊す起点を見る。

心象の選択は意識すべき事象に心に信じるものを重ね決する。
Perfumeの心象は真の賢さをもつ存在である、彼女たちはそれを体現している。
彼女たちは教えてくれた、人の賢さは才能・能力の良し悪しではけっしてないこと、
人の持つ賢さとは自分にある力をどう生かしきっているかの裁量であることを。
ほんの一例・・・
「ダンスの振り付けは早いときは2時間で憶える」
簡単に言い放つが、思いをめぐらし想像して欲しい。
必至に憶えるから可能なのである。

そして他方では音楽文化の進歩史観を瓦解させる可能性をも見せつけた
創造的破壊の女神でもある。

Perfumeの存在感は己を"ドキドキ"させる。
期待というよりは不安、高騰というよりは落ち着きの無さ
一体次にどんな情調をもたらすのか、まるで優艶さに怯えるように
意識が張り詰める。
無意識では月に癒され太陽に力をもらう存在であり、その共感と癒しに
同調して"闇"という聖域を否応無く感じさせる混沌とした畏怖の存在でもある。
私がどきどきしたのは、おそらく、その導かれ方への抗いようのなさではなかったか
・・・そう思わせるのだ。
彼女たちの心の旅の道筋は少しずつ積み重ねられたトラウマの中で
辿られていた事実がある。

もしかすると、おれは隠された闇に恋しているのかもしれない・・・
錯乱するが、
Perfumeは無意識の中で「幽玄」な存在となっていることだけは確かである。

月は雪の夜をかきわけるように現れ
うっすらとした白い景色に青い影を投げかける
影に導かれるように幽かな気配が大気を震わせる
耳を澄まして聞こえてくるのは心(闇)のつぶやき
僅かに漂い香るのは涙の香り
透徹した眼差しの深さが月に照らされる

〈 あ~ちゃん、かしゆか、のっち、個人篇 〉につづく

小ネタその1
意味のある偶然を象徴する「エレベーター」の軌跡
「ぱふゅ~む」河島佑香脱退、あ~ちゃんエレベーターで大本彩乃スカウト。
「パッパッパッパッパッパッPerfume」 (SKY PerfecTV! )「エレベーター」PV 
Perfumeが企画・発案し製作に携わる。
木村カエラ、エレベーターにて偶然「チョコレイトディスコ」PVを目にしハマる。
次のエレベーターは何をもたらすか?気にとめておこう。

なんかさらってたら長~くなっちゃった、またまた個人篇は次回に持ち越し
自分自身復習となったからヨシとしよう。

《次回予告》
3人を勝手に内面分析
たとえばメディア露出での担当

巫女 あるがまま担当 あ~ちゃん
理路整然  小悪魔担当かっしー
用語解説  うなづき担当のっち

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