


"GAME"
ため息が漏れるほど、どの曲もいい・・・
中田ヤスタカの魔法がPerfumeをミューズにする・・・・
テクノの親和性を高次元に高めるかしゆかのプラスティックボイス。
あ~ちゃんの甘く清らかに包みこむ広い音域、のっちのソリッドで伸びのある声質
それは音楽世界での黄金比である。
その美しい煌きが聞く者の心に豊かな色彩を与えてくれるのだ。
アルバムを語ろうと思ったが長くなりそうなので曲単位で書こうと思う。
まずは "Take me Take me "
リフを踏襲した静謐さの中にある躍動、甘く懇願するセンターかしゆか
サイドボーカルのあ~ちゃんとのっち絶妙な掛け合い。
3人が混在するファースインパクト(サビ)、その甘く切ない歌声は聞くものを
闇夜の疾風となって身体ごとさらって行く・・・・
妖艶さを秘めた透き通った歌声と心地よいミドルテンポが煌びやかな
都市の夜景を見下ろし空を飛んでいるような心地よい風を感じさせるのだ。
セカンドインパクト~
孤独感漂うのっちの~It rained for a time
甘く切ないあ~ちゃん~beautiful sight
この楽曲はなかでも一種独特である。
女性として成長した未来のパフュームの幻がそこにある。
ドラマティックな転回とアコースティックな響きが秀逸。
こんな言葉がある
「雨夜の月」
雨が降っている夜は月が見えない
なかなか逢えない恋人をたとえた言葉である。
美しい光景とは・・・
"plastic smile "
ah ah ♪ いきなりサビから入るリリカルで軽妙なテンポ
厚いビートが重なり次第に胸の鼓動に共振する。
うねる電子音とパーカッションが疾走感を効果的に表現、胸躍る曲調を奏でる。
平穏な日々の憂鬱を詩っていて作者(中田ヤスタカ)の心情じゃないのかなって
3人は笑って言っていた。
なにげにyeh~が利いてる。
「なにか外れた♪」
流れるリズム隊がバウンスビートに乗り恋する人の風景がちりばめられ広がって行く。
"plastic smile "をPerfumeがちゃんとカッコカワイイ刺激を与えてはみださせている
唯一無二のテクノポップ。
飛び跳ねる欣喜雀躍な感覚で共通性を(無理やり)探れば、
80sのLioの1stやちょっぴりブロンディかもしれないが・・・
自分的にはTom Tom ClubやAltered Image(1st)に通うものを感じる。
"GAME"
厚みのある重低音が「ついに来おった!」と予感させる。
クライマックスへと導く重層的なビートのアンサンブルは流石としか言いようがない。
事前に情報が無かったら間違いなく出だしでぶっ飛ぶ、ボーカルが始まってもしばらく戸惑うだろう。
誰の曲?えっ!Perfume!!マジ!!!
いろんな意味で挑戦的な楽曲である。
play the GAME
「3人合せてパフュームです!」を向こうに回しまさに中田ヤスタカが喧嘩を売った。
バッキバキ要望に満を持して応えた作品である。
自身最新アルバムFLASH BACKを彷彿とさせるが、Perfumeが金枝玉葉に進化させてしまっている。
無垢ともいえる硬質な音域変調と動たるオーバードライブ気味重低音のコラージュが凄みを誘発し、
和のイントネーションではない洋で響かせる試みはPerfumeの新たな音世界を私たちに印象付けた。
Perfumeが売られた喧嘩を見事に買った彼女たちの矜持を物語っている。
采配は・・・(笑)
"Butterfly"
夜の蝶?銀座のなんちゃら?キャバ嬢?まったくちがうよあ~ちゃん。
邦題では「てふてふ」?たしかにね(笑)
曲想
誰の目にも触れた事のない美しい伝説の蝶。
あてもなく彷徨い探し求める冒険家・・・
潜みに感じる鱗粉を頼りに・・・・ 夢幻泡影の旅
それは密林でありサバンナであり砂漠である。
おそらくこの曲は視覚的幻想から始まったイメージを音楽として
描き出そうとした中田さんの意気込みが"見て取れる"作品。
中田さんが珍しく「美しく歌って」と具体的な指示、むちゃぶりで戸惑う3人・・・。
中田ヤスタカ氏のクールな美意識にPerfime3人の美質が溶け合い
優艶な調べを奏でる。
あたかも無機質な鱗粉がフェロモンを含んだ香鱗に変貌する様を見るごとく・・・
フラットボイスで無機質であるがゆえに何か決意めいた思念の調べが内在する
ポリフォニー。
大陸を吹くサバンナの風、突然激しく打ち付ける雨、けものの匂い・・・
それは美しいものを探し求める者たちにとって試練でありオアシスでもある・・・
何処にあるのかわからないけれど 探さずにはいられない
けれど、それは追いかけて掴えるものではない
本当は初めから自分の足元にあるもの・・・いつかそれに気付くまで・・・
あ~ちゃんの抑えた声がしびれる。
"Puppy love"
本格バンドタイプの曲調、ブライアン・アダムス風の出だしがニクイ、
このかっこよさは無条件にモってかれる!
そしてちょっぴり憂いのあるピアノの音色とムーグ音がオリジナリティあふれる
ガーリーキューティーな曲調に飛躍する。
タイトなリズムはそのままで、うねるベースとパーカッションが軽快にリズムを刻む
ムーグとあいまって晴れ渡った日々にたたずむ"あの娘の笑顔"を追想させる。
ツンデレのカワイさを男目線に表装した夢幻ボイスPerfumeの真骨頂がここにある。
衝撃の"GAME"とともに、ドラミングパートを配したこのテイストがPerfumeの
世界観を大きく広げた。
絶望的な運命が♪ある日恋に変る・・・Perfumeとの出会いそのものではないだろうか。
歴史を刻んだ秀曲
一部のパートでいいから"のっち"にドラム叩かせたい。ピエール教えたり~な!
ところであ~ちゃんの言うエレクトーンの音はどの曲に反映されているのだろう?
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